名古屋で芸術療法をお探しの方へ  和みのアートでは、芸術療法を取り入れた講座を行なっています。
 
< 臨床美術(クリ二カルアート)とは >
 
臨床美術(クリ二カルアート)とは、創作活動を通じて脳の働きを活性化させることにより高齢者の認知症ケアに役立てようという観点から、1996年に彫刻家の金子健二氏を中心に脳外科専門医木村伸氏、カウンセラー等と協力して誕生しました。認知症の予防や改善を目的に日本で開発された芸術療法の一つです。
 
現在、NHKのTV放送などでも取り上げられるなど臨床美術は徐々に広がりをみせつつあります。
芸術療法は一般的にアートセラピーと呼ばれますが、日本におけるアートセラピーは主に心理療法からのアプローチが多く、絵によって心理分析をする人と認識されている傾向がありますが
臨床美術では、本格的な芸術性と脳科学の理論を融合させたプログラムを行っており、心理分析ではなく創造的な活動を行うことにより脳機能の活性を促すことを目的としています。
 
臨床美術は、セッションの後に家族との対話の時間を設けるなど、対象者だけでなくファミリーケアの発想も含まれています。臨床美術のアートプログラムは、誰もが苦手意識を持つことのないように工夫されたものであり、参加者の感性を引き出し生きる意欲を引き出していくものです。
 
現在、臨床美術は主に認知症改善・予防、心に問題を抱えた子どもや発達が気になる子ども、子どもの創造性の育成、一般社会人のリフレッシュなどを中心に実施されています。詳しくは、臨床美術協会か芸術造形研究所のHPをご覧ください。)
 
< 私が臨床美術士の資格を取得した理由 >
 
元々は好きが高じて始めた学びでした。
芸術と癒しについて、深く考えていた折に
芸術療法について調べ、出会いました。
 
親族の病と別れの経験の中で臨床美術士の学びは核心を突くものがあり、
学びながら癒され頷かされることが多くありました。
 
母方の祖母が認知症になった時、私の母は介護をしながらも趣味の絵をやめることなく続けていました。
父の理解もあってのことですが、母は介護疲れから祖母に辛くあたるようなことがないように、自身をリフレッシュさせる為にも絵を続けていたのだと思います。祖母が、もう難しいことは出来ない親族の顔もよくわからない状態になっても、母は祖母の喜ぶ絵を見せたり簡単な絵を祖母にも描いてもらっていました。童心にかえったように喜ぶ祖母の笑顔を何度も見ました。祖母の認知症は穏やかな進行で、最後の方は病院併設老人ホームに入居し他の認知症の方々とも絵を楽しみ、老衰に近い形で亡くなりました。
 
その後、悲しくも今度は私の母が末期癌で余命宣告をされました。
当時、私は妊娠中でした。母は孫を見たいからと積極的に治療を受け、余命3ヶ月の宣告から3年ほど生延びることが出来ました。その間、私は2人目の子供も授り、母は2人の幼い孫に会えました。母は闘病中も好きな油絵を続け、描いていると笑顔で生き生きとし「絵を描いていると病人であることを忘れて、自由になれるの。」と言っていました。母の生前のこの言葉が、胸に響き忘れられません。私は、母がどうしていつもパワフルで元気なのか不思議でした。家族の絆も大切ですが、母が最後まで自分らしさを失わずにいられたことも生きる自信に繋がっていたのだと思います。

私は、臨床美術の存在論的人間観である「個を認め」存在そのものが嬉しいものであり、
あるがままの才能を育てるという考え方に感銘を受けました。
五感を使って絵を描くので脳が冴えますし、個々の個性を具体的に褒めますので、自信もつくし楽しいものです。
講座を受けていただくことで、生き生きと芸術に触れて癒しや心地良い風を感じてもらえましたら幸いです。
 
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